ステップワゴンのマイナーチェンジ。変更点をまとめ!
ステップワゴンのマイナーチェンジが出ましたね。
今回のマイナーチェンジの目玉は以下の3点。
- SPADAの顔の変更
- SPADAハイブリッドの追加
- 安全運転支援システム「HONDA SENSING」の標準装備
それぞれの変更が私たちミニバンユーザーにとってどんなメリットがあるのかを見ていきたいと思います。
SPADAの顔の変更
SPADAだけ顔つきが変わった
現行モデル(RP系)になってから、ホンダ車の顔つきと統一感を出してきましよたね。フリードやフィットといったモデルと同様にフレンドリーな雰囲気が出でいると思います。
幸せなファミリー像とマッチして絵的には良いと思うのですが、フリードよりも上位モデルであることに対する所有感だったたり、スポーティーな雰囲気だったり、ボクシーなクールさ、のような表現に物足りなさを感じる声も多かったです。
2017年7月のトヨタ ノア/ヴォクシー/エスクァイアのマイナーチェンジでも顔つきをテコ入れしてきたように、他のミニバンよりもさらに立派に見えるようなデザインに対する市場の声が大きいということだと思います。
今回のマイナーチェンジでは、SPADAだけの顔付きを変えてきました。
一部グレードだけ顔にテコ入れするというのは割と珍しいマイナーチェンジではないかと思うのですが、個人的には好感触です。
SPADAの「ワルっぽい(?)スタイリング」は、歴代モデル全体的に好きになれなかった私。私のような保守的な(笑)層と、SPADAのアグレッシブなスタイリングが好きな層とを両立できているように思います。
全グレードで統一した顔つきにすると、SPADAのような一部グレードの顔つきをショボくしたものが標準グレードに採用されてしまって、なーんとなくミジメな感じになりません?
顔つきを大きく差別化することで、SPADAの顔つきが好みな人と親しみのある顔つきが好みの人で、それぞれにグッとくるデザインになったのではないかと思います。
「親しみフェイス」が好みの人は、大体にしてエアロやローダウンに興味がない訳で、SPADAだけに採用したというのも納得がいきます。
私の場合は「親しみフェイス」の純正っぽいスタイリングにローダウン+スポーティーなホイールを履いたさりげない感じが好きです。
まぁ、私の好みなんて知ったこっちゃないでしょうがw
顔つきの変更範囲
具体的な変更内容としては、フロントを2.5cm前に突き出して、さらにボンネットの高さを上に2.5cm上げているようです。
よくあるグリル部分だけの変更ではないんですね。
見比べてみるとボンネットの角度が水平に近づいています。これでボクシーな雰囲気が強まるんでしょうね。
SPADAハイブリッドのユニットが入りきれなくて変更したというより、デザインのためにサイズ変更したように思うのですが、実際のところはわかりません。
あとはリアハッチに付くスポイラーのデザインが変わった位なものなのですが、これだけでガラっと雰囲気が変わるんだから感心します。
SPADAハイブリッドの追加
2017年はミドルサイズミニバンにハイブリッドが出そろうか
ミニバンは、ファミリーカーだからこそ維持費を下げたい欲求は高まるところですよね。ガソリン代よりは行く先での遊びにお金を使ったほうが楽しいに決まっています。
Lサイズミニバンのエスティマやアルファードのハイブリッドから始まり、現行のノア3兄弟から本格的なハイブリッドがようやくミドルサイズミニバンに入ってきました。
その燃費は圧倒的で、通常エンジンではトヨタハイブリッド勢にかなう訳もありません。
ミニバンは街乗りの低速走行が多いため、ハイブリッド化による燃費向上はダイレクトに効果が出てくると思います。ガソリン車に乗る私としては羨ましい限り。
そのノア3兄弟に続き、ホンダがステップワゴンにもようやくハイブリッドを搭載してきました。
今は「S-ハイブリッド」というなんちゃってハイブリッドを標準装備するセレナも、今年中に「e-Power」の本格ハイブリッドを搭載すると言われています。
2017年はハイブリッド化による燃費競争が再燃する年になりそうですね。
まさかのオデッセイハイブリッドと同じシステムを採用
そのステップワゴンSPADAハイブリッドに搭載されるハイブリッドシステムが、ホンダ最高の「SPORT HYBRID i-MMD」でした。
名称 | 車種 | 方式 |
---|---|---|
SPORT HYBRID i-MMD | オデッセイ | 2モーターシリーズ式(パラレル動作も可) |
SPORT HYBRID i-DCD | フリード | 1モーターパラレル式 |
ミドルサイズミニバンは価格競争も激しいですから、フィットやフリードに採用される「i-DCD」を採用してくる可能性も捨てきれなかったのですが、クラス最高燃費を達成するためか「i-MMD」を採用してきましたね。
「i-MMD」は、今あるハイブリッドシステムの中で最もエネルギー効率が良いと思える仕組みを持っています。
基本的には日産の「e-Power」と同じで、発電機のついた電気自動車。エンジンは一番効率がいいように発電に専念していればOK。効率良しです。
しかも、街中では低速トルクが得意なモーターが相性バッチリ。走りの力強さでも電気自動車は優れています。
しかし「e-Powerの欠点」は高速道路にあります。高速道路では充電する時間ばかりになってしまいがち。エンジンの力を一度電気に変換するだけロスが発生してしまいます。
その欠点を補えるのが、この「i-MMD」です。高速道路のような高速走行ではエンジン直結で走ってしまえるのでロスが発生せず、低燃費を維持できます。
その仕組みがもたらすアドバンテージは圧倒的で、アルファードとオデッセイを比べてみても、カタログ値18.4km/lに対して24.4km/lと多くリードしています。
ノアとステップワゴンで比べると、23.8km/lに対して25.0km/lですから、ここでも「i-MMD」有利。「i-MMD」の方がパワーがあるモーターを搭載していますし、高速走行でもエンジンの排気量差、1.8Lと2.0Lの違いが出ます。パワーにも余裕が出ることでしょう。
とはいえ、生産コストや耐久性、システムのサイズなど他にも評価基準はたくさんあるので、「i-MMD」がトヨタの「THS」より完璧という訳ではありません。あくまでエネルギー効率での話。
安全運転支援システム「HONDA SENSING」の標準装備
自動ブレーキに代表される安全装備「HONDA SENSING」が標準装備化されました。
これはうれしいですね。
国産車全体的に安全装備の標準装備化が進んできています。ミスはあってはならないこととは言え、ミスが存在してしまうのが実情ですから、その保険が多くあることは大変助かることです。
保険料を積み足すくらいなら、安全装備にお金をかけた方が万が一のときのコストも下げられる可能性が高いのではないかと私は考えています。
ようやく登場!渋滞サポート
「HONDA SENSING」の弱点だなと思っていたのが、渋滞サポートです。
高速道路の運転支援として大いに役立つACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)。定速走行のアクセル操作から解放されるのはもちろん、前にクルマがいたときの速度コントロールまでお任せできます。
しかしながら、高速で一番ツラいのは渋滞走行。
従来のHONDA SENSINGでは、40km/h以下になるとACCが動作しなくなっていました。渋滞時には一切サポートしてくれません。
今回は、待望の全車速対応。
ノロノロ走行でもちゃんと追従してくれるでしょう。
私はミニバンの機能の中でもこのACCと自動ブレーキを重要視していて、日産セレナとスバルクロスオーバー7、そしてステップワゴンがその有力候補でした。
中でもセレナとクロスオーバー7だけが全車速対応だったのですが、ステップワゴンも仲間入りしうれしい限り。
しかし。
全車速対応はハイブリッドだけなので要注意です。
まとめ
今回のマイナーチェンジでRP系ステップワゴンは、
- SPADAがカッコよくなり、
- 高効率なハイブリッドi-MMDでクラス燃費No.1を奪取、
- 「HONDA SENSING」の標準装備で安全なミニバンへ
と進化しました。
どれもミドルサイズミニバンに求められる高い要望だったポイントです。
RP系にモデルチェンジしてから、いまいち販売が振るわなかったステップワゴン。今回のマイナーチェンジでグッと魅力的になりましたから、ステップワゴンを中心に人気を取り戻していくのではないかと思います。
懸念点はハイブリッドモデルがノアに比べて少し高めなこと。安全装備の機能性で言うと、ノア3兄弟よりも圧倒的にステップワゴンのHONDA SENSINGの方が優れているためトータルではお得。しかし、販売面でどう表れてくるか…。
メディアの試乗情報などが出回るには、もう少し時間がかかるかもしれませんね。
もうちょっと情報を待ちたいと思います。
では!